広島カープの本拠地しとしてにぎわった旧・広島市民球場は、現在は大型バス駐車場に利用されています。広島市が旧市民球場跡地(中区)で計画するイベント広場を整備、運営する民間事業者が3日、事実上決まりました。有識者でつくる市の審議会が、NTT都市開発(東京)を代表とする企業グループを候補者とする審議結果を松井一実市長に答申した。スポーツや祭りなど多様なイベントに対応する屋外スペースや周辺施設との回遊性を高める点が評価され、2023年3月の開業を目指すことになりました。
新旧・広島市民球場の位置関係
企業グループの提案によると、外周に樹木を植えた盛り土をして広場を囲む。一回り小さい低いコンクリート塀などの囲いも設け、使い分けることで大小のイベントに対応。千人以上を集客するイベントを年90日以上開く。広場の一部を覆う折り鶴をイメージした屋根や、木造で低層の飲食・物販施設を8棟建てる計画。
整備エリアは約4・6ヘクタール。南側の原爆ドームから北側の新たなサッカースタジアムに向かう南北軸には桜並木の通りを設け、回遊性を高める。コンセプトには「世界に誇れる求心力ある市民公園」を掲げました。
企業グループは大成建設中国支店や広島電鉄、中国新聞社、広島バスセンター(以上中区)など9社で構成。市が3~6月に事業者を公募し、このグループだけが応募した。有識者8人でつくる審議会が7、8月の2日間で内容と事業費を採点して選んだ。PPP(官民連携)普及を推進する国土交通省PPPサポーターの吉長成恭(はるゆき)会長は「新型コロナウイルス禍を踏まえ、屋外で多様な過ごし方ができるデザイン。若者を中心に多くの市民や観光客を引き付けられる」と評価しました。
グループが自費で設ける飲食・物販施設を除く事業費は13億円。うち1割をグループがさらに負担し、残りを市と国で折半する予定です。
旧市民球場は2012年2月に解体が終わっており、市役所で審議会の答申を受けた松井市長は「広島の顔となる、にぎわい拠点を目指したい」と話しました。
■アクセス
〒730-0011 広島県広島市中区基町5
原爆ドーム前駅から徒歩1分
大型バス駐車場
■キャパ(現在イベント広場としての利用はありません)
■イベント予定
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