【詳細データ】新国立競技場 Japan National Stadium オリンピックスタジアム Olympic Stadium

新国立競技場(しんこくりつきょうぎじょう)は、東京都新宿区と渋谷区に跨って立地する、独立行政法人日本スポーツ振興センターが管理・運営する競技場施設、国立競技場(こくりつきょうぎじょう、 英: Japan National Stadium)の建設時の仮称である。2020年東京オリンピック・パラリンピックではオリンピックスタジアム(英: Olympic Stadium)の名称が使用される。国立霞ヶ丘陸上競技場の全面建替工事によって建設された。
2016年12月に着工し、2019年11月に竣工。2019年12月21日に施設の開場式(オープニングイベント)を開催すると共に、日本スポーツ振興センターより2019年7月3日に開場後の名称が『国立競技場』となることが発表された。2020年に開催される2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる予定である。
旧国立霞ヶ丘陸上競技場の敷地内に存在した秩父宮記念スポーツ博物館は休館中。

施設情報
所在地 東京都新宿区霞ヶ丘町10番1号他 東京都渋谷区千駄ヶ谷一丁目15番1号他
位置 北緯35度40分41秒 東経139度42分53秒
座標: 北緯35度40分41秒 東経139度42分53秒
起工
着工 2016年(平成28年)12月11日
竣工 2019年(令和元年)11月30日
開場 2019年(令和元年)12月21日
所有者 日本スポーツ振興センター
グラウンド 天然芝 (107 x 71 m)
ピッチサイズ トラック:400 m x 9 レーン(全天候型、合成ゴム)
照明 スタンド内照明器具:約 1500 台(競技用照明器具 約1300台、観客用照明器具 約200台ほか)
大型映像装置
南側:縦 9 m x 横 32 m
北側:縦 9 m x 横 36 m
解像度:フルハイビジョン画質
建設費 1569億円
設計者 大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所共同企業体
使用チーム、大会
東京オリンピック(2020年、予定)
東京パラリンピック(2020年、予定)
サッカー日本代表(2020-)
ラグビー日本代表(2020-)他
収容能力 観客席:約 68,000 席 (うち車いす席:約 500 席)
アクセス
千駄ケ谷駅・信濃町駅(JR中央・総武線(各駅停車))
国立競技場駅(都営地下鉄大江戸線)
外苑前駅(東京メトロ銀座線)

概要

前身
新国立競技場は、1958年(昭和33年)に開場した国立霞ヶ丘陸上競技場(通称:(旧)国立競技場、2015年(平成27年)解体)の跡地に建設された。この旧国立競技場の前身は、明治神宮外苑競技場(1924年(大正13年)開場、1957年(昭和32年)解体)だった。
進駐軍の接収が解除された後は明治神宮の管理所有に属していたが、1956年(昭和31年)、「国際大会に相応しい競技場」とするべく、文部省に移管されて再び国の施設となった。翌1957年(昭和32年)1月に全面建替工事が始められ、1年余りの工期を経て、1958年(昭和33年)3月、国立霞ヶ丘陸上競技場(旧国立競技場)は開場した。第3回アジア競技大会(1958年(昭和33年))の開催決定や、1960年夏季オリンピック(1960年(昭和35年))への東京の開催地立候補を受けたものだった。その後、1959年(昭和34年)5月のIOC総会で、同国立競技場をメイン会場として立候補していた1964年夏季オリンピックの東京開催が決定した。
旧国立競技場は、この2つの大会後も、陸上・球技兼用(サッカー・ラグビー等)の競技場として国際大会を含め数多く活用され、コンサート(騒音問題から年1回)等にも使われた。
建替の検討
2008年(平成20年)5月29日、文部科学省は、旧国立競技場の施設老朽化などを理由に、球技場への転換も含めた「調査研究協力者会議」を設置した。当時すでに行われていた2016年夏季オリンピックの東京招致活動では、晴海埠頭(東京都中央区)に新たに東京オリンピックスタジアムを建設してメイン会場とし、旧国立はサッカーのみの会場に用いる計画としていた。しかし、このときの招致活動は、2009年(平成21年)10月の第121次IOC総会でリオデジャネイロオリンピックの開催が決定したため終了した。また、文部科学省による調査も終了した。
2011年(平成23年)7月16日、東京都(都知事は前回に続き石原慎太郎)は、2020年夏季オリンピックの開催地として立候補することを発表した。2020年夏季オリンピックの招致活動では「既存施設の活用」をテーマとして、旧国立をメイン会場とする計画を立案した。しかし、旧国立競技場をメイン会場として利用するためには、「施設の老朽化対策」「国際大会を開催誘致できる規格への改修(スタンド増設も)」などの実施が求められた。文部科学省(スポーツ・青少年局が担当部署)とJSCは協議を重ね、必要な調査を行うことを決めた。この調査のため、2012年度(平成24年度)の予算に1億円の改修調査費を計上した。中川正春文科相も誘致のポイントと語った。
翌2012年(平成24年)2月17日になると、自民党スポーツ立国調査会(会長:遠藤利明)にて、「8万人規模を軸に検討」「全天候型ドーム構想を視野に」との全面建替工事構想が発表され、河野一郎JSC理事長(2011年(平成23年)10月就任)は「改築」という表現で「世界一のものを作りたい」と決意表明した(フランスのスタッド・ド・フランスを例にも挙げた[24])。また、「レガシー」(未来への遺産)というコンセプトも、たびたび使われ続けた。
計46案からザハ案が選ばれる
2012年(平成24年)7月13日、JSCと有識者会議は、「新国立競技場基本構想国際デザインコンクール」の実施を決定した。スポーツ施設が集積する神宮外苑の狭い立地ながら、「2019年9月のラグビーW杯(2009年(平成21年)7月28日に開催地決定)の会場使用に間に合うこと」「8万人規模」「開閉式の屋根(夏季五輪のメイン会場では初)」「延床面積約290,000m2」などの細かい指定 が募集要項に記載され、「総工事費は、約1,300億円程度を見込んでいる」とも記された。同年7月21日の新聞見開き全面広告では、「完成は2018年度」と記載された。
同年7月20日から9月25日までの募集期間の応募総数は計46件(海外34・国内12)あり、技術調査・予備審査・一次審査で11件(海外7・国内4)に絞られ、同年11月7日の最終審査では「未来を示すデザイン」「スポーツ・イベントの際の実現性」「技術的チャレンジ」「実現性」の4項目で判断された。なお、審査委員長の安藤忠雄は後に、このデザインコンクールが「アイデアのコンペ」だったとの認識を示した)。
2012年(平成24年)11月15日、有識者会議(第3回)での承認後、審査結果が発表され、17番:イギリスのザハ・ハディドの作品が最優秀賞に決定した。最後まで競った他の2作品は、それぞれ優秀賞(2番:オーストラリアのAlastair Richardson、Cox Architectur)と入選(34番:日本の妹島和世、SANAA事務所+日建設計)となった。
2020東京五輪は決定も、ザハ案は白紙に
2013年9月7日(日本時間8日)、東京(56年ぶり2度目)が2020年夏季オリンピックの開催地に選ばれ、国立競技場も大会のメイン会場と決まった。11月には、日本が招致を検討している2023 FIFA女子ワールドカップのメイン会場に想定する可能性も浮上した。
2014年夏季に解体開始、2015年秋頃に建替着工、2019年に竣工(当初は3月で後に5月へ)を予定した。これに伴い、敷地内のJSC本部の建物(一旦仮事務所へ)と南に隣接する日本青年館(原宿の岸記念体育会館を移転させる案もあった)を解体し、両者を一体化したビルを作る計画も決定した。
さらに南側のA-3地区、都営霞ヶ丘アパート(1961年建設・全10棟・約300戸)も、観客の滞留空間とするため取り壊す予定となった。
2015年5月18日、下村文科相は、工期・費用の問題から計画の簡素化を発表。「開閉式屋根の設置は五輪後に」「可動式観客席(15,000席)を仮設に変更し五輪後には取り外す」などとした。7月7日、有識者会議(第6回)にて、予定通りの10月着工への、施設内容やスケジュールなどが承認された。
ところが7月17日、安倍晋三首相が記者団に、計画の白紙化と、予定していたラグビーW杯(2019年9月)の新国立での開催断念を表明した。同日、下村文科相は、2020年春までの完成を目標と、明らかにした。森喜朗(東京大会組織委会長)らが出席する第128次IOC総会が、月末に迫っていた。
再コンペに計2案が応募→A案に決定
8月14日の関係閣僚会議(第3回)にて、「基本的考え方」を決定。これに沿う「新整備計画」の策定を月内に、「公募型プロポーザル方式」でのデザイン公募開始を9月初めに、目指すと発表。新計画は8月28日に発表され、公募を9月1日に開始し事業者を12月末に選定という目標も出された。
12月14日にJSCは、新デザインに応募した計2グループの「技術提案書」を、応募者名などを伏せて(一部が黒塗り) 公表した。19日の審査委(仮採点→本採点)にて1つに絞り、その数日前にJSCが実施した意見交換会(5団体と12アスリート)やJSCのサイトに寄せられた国民の意見も踏まえて、大東和美同理事長が判断。12月22日、関係閣僚会議に諮り、大成建設・梓設計・隈研吾のチームによるA案に「優先交渉権者」が決定された。翌2016年1月29日、約24億9127万円で、競技場整備の第I期事業を契約した。同年11月までに設計を完了させる。

立地・交通

敷地はおよそ南北方向に縦長。西側の敷地など一部のみ、地権者は東京都(国への無償貸与も検討中)。
土地に高低差があり、低い西側を人工地盤で嵩上げする案が検討されているという。
西:都道418号(外苑西通り)、北:都道414号、東:区道43-670号、南:区道43-690号の、4つの道路に囲まれる。
スタジアム建物は都立明治公園と日本青年館があった区画に入り込む予定。
最寄り駅
北側:都営地下鉄大江戸線・国立競技場駅、JR中央・総武線(各駅停車)・千駄ケ谷駅(反対側の線路には新宿御苑が隣接)および信濃町駅
南側:東京メトロ銀座線・外苑前駅
明治神宮外苑エリアにある。西には東京体育館。北東には首都高速4号新宿線・外苑出入口、重要文化財の聖徳記念絵画館。南には明治神宮野球場、秩父宮ラグビー場などがある。

工事などの進行状況

解体工事の開始が、日本スポーツ振興センター (JSC)による入札の不手際により遅延した。1回目の入札では全ての入札価格が予定価格を上回る「不調」となり、続いて実施された2回目の入札では、「1番札(最も安い価格)」を入れた解体業者が「特別重点調査」により無効とされ、この解体業者が 内閣府政府調達苦情委員会 へ異議を申し立てるに至った。結果、日本スポーツ振興センター(JSC)は調達過程の公正性および公平性ならびに入札書の秘密性を損なったとして、2回目の入札は破棄された。3回目の入札を経て工事が開始されることとなったが、当初2014年7月開始予定であった解体工事は、大幅に遅れ、2015年1月から開始されることとなった。基礎の一部は解体せずに流用するなど、一部計画を変更した。
2013年
11月 - 総床面積の縮小を発表(約29万m2→約22万5000m2)。
2014年
1月 - (23日)「基本設計」に着手したとJSCが発表。フレームワーク設計を担当した4社JVが担当。
5月 - 「基本設計」が発表。21万0878 m2(機能上の面積 は22万2606m2)まで再縮小。
8月 - JSCが技術協力会社を募る。「施工予定者技術協力方式」「ECI方式」を採用。
12月 - スタンド工区を旧国立の建設にも携わった大成建設(3社が応募:次点は清水建設で次々点は大林組)と1億2400万円で、屋根工区を竹中工務店(2社が応募:次点は清水建設)と1億2500万円で契約締結し、両社による「設計技術協力」が開始。
2015年
5月 - 開閉式屋根の設置を、2020年の五輪終了後に延期する方針を発表。
5月 - 「スタジアム本体」の解体作業が完了。9月末までに建物基礎の解体、がれき処理終了を目指すとした。地下を掘る(大量の残土が発生[85])前に、旧国立を支えていた杭(5000 - 10000本あるとされる)を抜く必要があるともいわれた。
7月 - (7日)「実施設計」が発表。
7月 - (9日)スタンド工区の大成建設にJSCが一部資材を発注し、施工業者と本件初となる契約を締結(32億9400万円)。基礎工事を10月から開始し、スタンド、屋根、外装・内装、フィールドの順で着手する予定とした。現場工事は、大成建設統括所長の伊藤清仁が率いる。
7月 - (14日)月内にも、JSCはキールアーチ用の資材を発注する予定と報じられた。
7月 - (17日)一転、安倍晋三首相が計画白紙化を表明。
10月 - (23日)「地表」すべての解体作業を終了(それぞれA案では「準備工事」、B案では「解体工事」の期間を設けている)。砂塵対策で更地にクローバーの種を蒔いた。
2016年
1月迄 - 業者決定の予定(2015年8月時点の計画)。
6月 - (24日)基本設計を完了(当初は5月を予定)。
12月 - (11日)着工(当初は2015年10月を予定)。
2019年
11月 - (30日)大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所共同企業体より竣工引き渡しが完了。

費用

建設費は、2012年のコンペ時点が1300億円(文科省側は「お金がかかりすぎないかについても評価していただく」と求めていたという)で、JSCは日本の既存大型スタジアムの総工費を参考としたという。一方、森喜朗(東京大会組織委会長)も意識したシンガポール・ナショナルスタジアムの、約1090億円を参考にしたのではとの推測もある]。最大時には3000億円超の膨張が判明した(ザハ案)。将来の解体までのライフサイクルコスト(LCC)は、1兆円を超えるという試算もあった。
2015年7月7日の有識者会議(第6回)は増額要因に、「巨大なアーチ構造を持つ新競技場の特殊性」「(2011年3月発生の東日本大震災や都心部の大型再開発による[79])建設資材や労務費の高騰」「消費増税」の3点を挙げた。つまり「元々高コストな上に建設費そのものが値上がりした」ということである。キールアーチに関しては、鉄骨が3次元構造で特注品 となり、高度な技術を持つ業者が数社しかなく、価格競争が起きにくいともいわれた。
7月21日のJSCの資料によると、すでに約59億円(ザハ側へのデザイン監修料、4社JVの設計業務、2社の技術協力等の合計)の支出があり、8月10日には、61億2000万円と改められた[108]。また、ザハと完全に契約解除した場合、損害賠償なども懸念された。
8月下旬の新整備計画では総工費1550億円程度とし、12月22日に「優先交渉権者」に決まったA案は約1490億円としている。
他とのコスト比較
従来の五輪メインスタジアムの総工費はおよそ、リオが約550億円、ロンドンが約800億円、北京が約500億円、アテネが約350億円、シドニーが約680億円。
7万2327人収容の横浜国際総合競技場(日産スタジアム、1998年完成)は、総工費が603億円だった。最近の国内外の大規模競技場では、観客1席あたり100万円程度が建設単価の上限だが、新国立を約1600億円とした場合、1席あたり約200万円になる。アメリカにある、キールアーチを用いた約8万人収容の開閉式スタジアムのAT&Tスタジアムは、総工費が約1600億円だったといわれる。
また、ザハ案では、総工費とは別に将来的な修繕費と大規模改修費 だけで約975億円を予定し、年間維持費が約35 - 45億円(旧国立は約4億円、埼玉スタジアムは約6億円、横浜国際総合競技場は約7億円)と想定された。
財源・都の負担
ザハ案
2015年7月8日時点で、計626億円を確保した(国費392、JSCの「スポーツ振興基金」125、スポーツ振興くじの2013・2014年度売上5%の109)。その他の未定分に、スポーツ振興くじの2015年度以降の売上5%の50億円超、命名権(ネーミングライツ)や寄付で200億円を検討し、下村文科相が5月18日に舛添都知事へ東京都の負担に500億円を要請した。「スポーツ振興基金」やスポーツ振興くじ「toto」の使用は、アスリートの強化費などの減少が危惧された。国立施設への命名権導入には慎重論もあるが、2000年シドニー五輪のメイン会場が「ANZスタジアム」となった例もある。
新整備計画
2015年12月22日時点。最大1581億円を予定するうち、半額の791億円を国が負担し、残り1/4(395)ずつを、都とJSC(スポーツ振興くじ「toto」の収益)で折半する見込み。2016年5月2日、財源に関する法律が参議院本会議で可決・成立した。
都の負担
猪瀬直樹都知事(当時)は2013年11月18日、都有地部分の「都民の便益となるもの」については都の負担(周辺整備費)を示唆したが、12月24日に辞職。
下村文科相は舛添都知事(2014年2月11日に就任)に2015年5月18日、周辺整備費500億円の負担を要請したが、地方財政法(国立施設における地方自治体の建設経費負担を原則禁止)を根拠に、難色を示した。森喜朗(東京大会組織委会長)は5月26日、「五輪は東京都が招致した」と、都の協力の必要性も示した[150]。7月8日、舛添都知事は長年の友人・遠藤五輪相と会談し、都の負担を検討する作業チームを設置することで合意。新整備計画発表の28日には、諸施設に「防災警備施設」と記載されたことも踏まえ、「競技場本体」の負担の検討も示唆した(都は新国立を防災拠点に検討している)。
12月1日、舛添都知事は「(計1581億円のうち国が半分で)都が395億円程度を負担する案に、国と合意した」と正式表明した。周辺整備費等を含めると計448億円。8万人分の飲食料の備蓄など、都民の利点も指摘した。
民間委託
明治神宮球場と秩父宮ラグビー場を全面建て替えへ 2020年東京五輪終了後にも
2015年4月 - JSCが、民間事業者から事業手法案を募集。
6月 - 噂レベルながら老朽化が近い東京ドーム(1988年開場)からの読売ジャイアンツ本拠地移転話が浮上。
7月29日 - 自民党の内閣・文科両部会の合同会議にて、「半官半民」の建設案や、(近隣で建替予定の)秩父宮ラグビー場をサッカー・ラグビーの日本代表の拠点にする案などが出た。
8月14日 - 「基本的考え方」の(8)により、行革本部の提唱のうちの「官設民営」となる可能性が浮上も、「(民間会社も加わる)ビジネスコンペ」の実施は先送りされた。
12月22日 - 文科省が主体の「大会後の運営管理に関する検討ワーキングチーム」を設置。25日には馳文科相は五輪後の管理運営主体をJSCから変更すべきだとの考えを示した。
高額コストへの批判
政治においては、民主党では、有田芳生が2014年2月5日の予算委にて、新国立の問題点を質問し、翌2015年6月には「公共事業再検討本部」を新設した(本部長:蓮舫)。都議会では、公明党 や共産党が2015年6月に都の負担を問題視(2013年には生活者ネットワークの議員も景観面から疑義を唱えていた)。
2015年5月22日には、舛添都知事が現行案での建設の中止と、機能性やコストの重視を訴えた。7月9日には、大阪市長の橋下徹や、日本を元気にする会の松田公太(東京大会組織委の顧問でもあるタリーズコーヒージャパン創業者)などからも批判が相次いだ。次世代の党の松沢成文は7月14日、遠藤五輪相と下村文科相に、「今の(計画の)状況は危険だと(森会長に)説明してほしい」と訴えた。同じ頃、一部の元・五輪日本代表らが見直しを求める意見をネット上などで発した。6月末には、東京新聞 や毎日・朝日・読売の各紙 が社説で、費用がかさむ現行案維持に疑問を唱えていた。
自民党の動き
党行革本部の「無駄撲滅プロジェクトチーム」(座長:河野太郎)は建設計画の内容を審議し、2013年11 - 12月に文科省やJSCなどへ、翌2014年9月25日から建築関係者へ、ヒアリングを実施した。
総裁特別補佐の萩生田光一は2015年6月までに、(1社に任せるのではなく)工区を分けて発注できなかったのかなどと述べた。
2015年7月
6日 - 後藤田正純が計画見直しを訴えたことが報じられた(数日後に代替案も発表)。
8日 - 菅義偉官房長官が、このデザインの提示によって、IOC総会で東京が五輪開催を勝ち取った経緯もあると、ザハ案の維持をアピールした。
10日 - 安倍晋三首相からはこれまで特に発言はなかったが、衆院平和安全法制特別委員会にて民主党の辻元清美からの質問に対し、「民主党政権時代にザハ案でいくということが決まり、五輪を誘致することが決まった」等と述べ高額であると初めて認めた上、国際コンペをやり直したとしてもラグビーW杯にも五輪にも間に合わないとの考えを示した。
10日 - 下村文科相はデザイン選考の在り方(田中真紀子文科相の2012年11月に決定)の検証を示唆し、審査委員長だった安藤忠雄について「何らかの形で発言してほしい」と述べた(安藤は16日に会見を開いた)。
15日 - 政府が新国立の建設計画を見直す方向であるという情報が夜、浮上した。この日は、自民党など与党が「安全保障関連法案」の採決を衆院特別委員会で実施し可決に至った(翌16日に衆院で可決)。
16日 - 党の若手ら約70人の議員が、建設計画見直しの勉強会を発足。
17日 - 安倍首相が、「現在の計画を白紙に戻す」と決断したと表明。
2015年8月
28日 - 河野太郎行革本部長が、同日発表の新整備計画に関して、将来招致する(できる)か不明のサッカーW杯にコストを増やすこと(最大8万席規模)を疑問視した。

計画見直し

安倍首相の白紙化決断(2015年7月17日)
7月17日午後、安倍首相が森会長らとの会談後、計画白紙の決断を表明。その理由を「やはりコストが当初の予定よりも大幅に膨らみ、国民の皆様あるいはアスリートたちからも大きな批判がありました」と語った。今月、複数のメディア[196][197] が世論調査を実施し、現行デザイン案への民意が数値化されていた。
7月18日 - トーマス・バッハIOC会長(2013年9月に就任)は、「唯一の関心は選手と観客が使いやすい、最先端のスタジアムであること」と語った[198]。フィリップ・クレーブンIPC会長も7月14日、それに近いことを述べていた。
7月21日 - 政府が関係閣僚会議・推進室を開設。下村文科相が整備計画策定を「秋までに」とし、着工は「来年1、2月になる」(その後2016年末とした)と表明。
7月22日 - 森会長が「JSCや文部科学省が扱う素材ではなかったと思う」と会見で述べた。
7月28日 - 文科省の新国立の担当部署であるスポーツ・青少年局の、久保公人局長が辞任。
7月末 - 遠藤五輪相が、アスリートや有識者らからのヒアリング(意見交換)を開始。
7月末 - 首相官邸ホームページの特設サイトに「ご意見募集ページ」を設置。
8月4日から17日 - 推進室が、新国立について「Yahoo!ニュース意識調査」でも、意見を募集した(選択形式で2設問)。「魅力あるスタジアムにするためには何が必要?」 (130,212 票) と「コスト抑制のために何をすべき?」 (120,440 票)。
8月7日 - 安倍首相は白紙化決断の理由として、7月17日に下村文科相から「今月中に見直しを行えばぎりぎり大会に間に合う」との報告を受けたことも明らかにした。
9月24日・10月1日 - JSCの旧・新理事長、河野一郎と大東和美はそれぞれ、白紙撤回を「残念」と述べた。
11月9日 - 「新国立競技場整備事業に関する連絡会議」の第1回が開かれた。
新デザインの選定方法
今回のコンペは、建築家と建築会社が組んで応募するなど、デザイン・設計・施工が一括の「デザインビルド」方式の公募型プロポーザル(入札)となった。工期短縮や総工費の抑制が期待される一方、入札額重視の場合は品質低下を懸念する声もあった。
9月18日、17時に「参加申請」が締切。JSCは、入札件数などの応募詳細を「規定」により発表しない方針(官製談合防止法などが理由とも)としたが、計2チームから応募があったとされる報道があった。日建設計と組んで再挑戦を9月7日に表明したザハは、施工者が見つからず参加を見送った。前回参加し今回も意欲を表明した左髙啓三、坂茂、遠藤秀平らも、パートナーを得られず断念した。
前述の入札件数のほか、デザインも最終決定までは公表されない予定だった。しかし10月6日、「技術提案書」(11月16日に提出締切)を、各応募者の同意があった場合は審査前に公表するとした。なお、有識者会議(7月23日に解散)ではなく、「推進室」を中心に進める流れとなったものの、遠藤五輪相は7月24日、新コンペは「JSCが主体となって行う」と明言した。
申し入れ
7月21日 - ザハ事務所が日本政府に直接、建設に最後まで関わりたいと申し入れたことが報じられた。翌22日、自民党内閣・文科両部会の合同会議では、ザハ案ベースでの4社JV設計案の再活用の提唱もあった。JSCは23日、ザハ事務所の担当者(ジム・ヘベリン)と面会し、正式に契約解除を「伝えた」が、引き続き計画に参加する希望を示した。
7月24日 - 関係閣僚会議へ、日本建築家協会・日本建築士会連合会・日本建築士事務所協会連合会の3会から連名で「新国立競技場整備計画再検討にあたっての提言」が出された。
8月7日 - 自民党行革本部(河野太郎)と内閣・文科両部会(稲田朋美政調会長)でまとめた「新国立競技場(オリンピックスタジアム)見直しプラン」が、安倍首相と遠藤五輪相に提出された。そのうちの駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場(世田谷区)での陸上競技代替開催案は、すぐ側に国立病院機構東京医療センターがあること(騒音)や、最寄り駅の駒沢大学駅(東急田園都市線)の狭さなど、問題点も指摘された。他に「ゼロ・オプション」案もあった。
8月10日 - 関係閣僚会議の第2回会合で清宮克幸(ラグビー・ヤマハ発動機監督)は、首都東京に球技専用競技場を造るべきだと訴えた。それまでも、陸上競技場でサッカーやラグビーをするという概念が、世界の潮流からかけ離れているという、指摘もあった(2015年7月29日に自民党の内閣・文部科学部会の合同会議にも出席した安田秀一)。ラグビーに関しては、近隣にある秩父宮ラグビー場と明治神宮野球場の場所交換による建替計画があり、用途の重複が想定される。
8月10日 - 連立与党である公明党の推進本部(浮島智子ら)は、新国立に関する提言書(全6項目)を安倍首相に渡した。
基本的考え方・新整備計画の発表
基本的考え方
8月14日、新整備計画に向けた「再検討に当たっての基本的考え方」(8項目)を、関係閣僚会議(第3回)にて決定した。遠藤五輪相の意見交換や、8月上旬の「Yahoo!ニュース意識調査」の結果が反映された[234]。行革本部の提案「(民営化への)ビジネスコンペ」実施は先送りされた。
(1)「アスリート第一」(2)コスト抑制と「施設の機能は原則として競技に限定」「屋根は観客席の上部のみ」「五輪・パラリンピックのメインスタジアム水準としての施設」(3)「2020年春までに確実に完成」「整備期間の圧縮のため、設計・施工を一貫して行う方式」(4)「プロセスの透明化」(5)「日本らしさに配慮」(6)「バリアフリー、安全安心、防災機能、地球環境、大会後の維持管理等の考慮」(8)「大会後は民間事業へ移行を図る」という内容。
(7)には「内閣全体で責任をもって整備を進めること」「新たに専門家による審査体制を構築すること」も書かれた。
新整備計画
これを元に、新整備計画を8月末に決定する予定とし、同28日、「総工費1550億円程度(本体1330+周辺整備200)」「五輪の際は6万8000席程度(陸上トラック上部への増設で8万席規模にも対応)」「面積は約19万4500m2」などが、関係閣僚会議(第4回)で決まった。基本理念には、「アスリート第一」「世界最高のユニバーサルデザイン」「周辺環境等との調和や日本らしさ」の3つが掲げられた。
座席空調(約100億円、ザハ案にもあった)の導入も検討されたが、休憩所や救護所などの充実(約10億円)で代替することとした。理由の一つとして遠藤五輪相は、「温度も2、3度しか下がらない」とした。
技術提案書(9月1日に条件が発表)の募集は11月16日まで。ザハ案と同じく山下設計・山下PMC・建設技術研究所が協力参加することも明かされた。優先交渉権者は12月下旬、審査委が「140点満点」×7人=計980点の評価9項目で判断・選出する。
合計面積の95%以上100%以下、各室面積も±5%とし、設計者側の自由裁量は認められない。
しかし、A・B案ともに維持管理機能のうち「機械室・シャフト」のみは、要求に対してA案が約90.48%(21,716/24,000)、B案が約29%(6,903/24,000)となった。B案では同機能のうち「共用部」を、要求の約249%(14,024/5,640)へ広げる提案もなされた。
A案・B案の公表→A案に決定
「優先交渉権者」がA者(A案)に決定した12月22日、JSCは応募者を明かした。
A者 - 大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所 共同企業体
B者 - 伊東・日本・竹中・清水・大林 共同企業体
同日、合同会見でA者・大成建設の山内隆司会長は、外国人労働者の登用などを示唆した。
聖火台に関しては、新整備計画では求められておらず、A者・隈研吾も、開会式の演出家が決まったときにとのスタンスで臨んできた。しかし、聖火用のガス配管などが2016年5月に仕上がる基本設計に影響する可能性もあり、3月に検討チームを発足させ、4月中にも設置場所の大枠を決めることとなった。遠藤五輪相や馳文科相は、「サプライズ」「神秘性」「トップシークレット」という、その特性も訴えた。JSCは旧国立の聖火台の再使用も検討。4月28日、政府の検討チームは「フィールド」か「競技場の外」が技術的制約が少ないと評価を示した。

新計画の課題

バリアフリーの観点では、遠藤五輪相は10月末からのイギリス視察後、パラリンピック開催時の車いす席の割合を、最大2%に増やすよう(当初は1.2%)、公募で決まる設計会社に求める方針を示した。
明治公園の「四季の庭」「霞岳広場」は、2016年1月27日に廃止。関係者以外立入禁止となった。そこに居住してきた野宿者の、支援団体の男が3月にJSC関係者への傷害と公務執行妨害の容疑で逮捕される事態も起きた。
竣工の前倒し
2015年7月17日の計画白紙発表後、竹田恒和JOC会長は、プレオリンピック(プレ大会)の五輪前の開催(新国立を五輪本番で利用する陸上とサッカー)を希望した。立候補ファイルには2019年11 - 12月と2020年2 - 4月に「テスト大会」を記載していた。
8月25日に来日したジョン・コーツIOC調整委員長(IOC副会長の一人でもある)は遠藤五輪相に、2020年1月までの完成前倒しを申し入れ、旧計画案の活用や2016年10月の着工も希望した。五輪放送サービス(OBS)の場所変更が生じた場合の観客席減少などの懸念を、既に8月上旬に表明していた。今回は、招致プレゼンにて各国選手ら(約1万2000人)が入場行進後に着席して観覧できることを約束した点、カメラ前の座席など(シートキル)は使えない点なども挙げた。
当初の竣工予定を2020年春としたものの、8月28日の「新整備計画」では、「工期短縮目標は2020年1月末を期限」と書かれた。
座席数と仕様
2015年8月28日の新整備計画にて、2020年五輪の際は6万8000席程度となった。なお、「業務要求水準書」(3-4)では、実質席数は約6万席としている。さらに、陸上トラック上部への増設で8万席規模にも対応との、条件も決まった。プラスチック製を想定しているが、2016年2月に木製にするよう求める決議を自民党は採択した。
夏季五輪のIOC基準では、開・閉会式(と陸上競技)の開催条件(オリンピックスタジアム)は、「6万人収容」だという。2015年8月にはジョン・コーツIOC調整委員長が「8万席を割っても容認するだろう」とコメントした。
日本のサッカー業界からは、2018年以降のFIFAワールドカップ(W杯)の開幕戦と決勝戦の開催条件である「常設で8万人以上のスタジアム」条件を希望する声も多かった(日本には現在一つもなく、実現すれば誘致が可能となるため)。また、「観客席の2/3以上に屋根が架設されること」も、同じくW杯の要求条件という情報もある。なお、2012年コンペの条件は「8万人規模」だった。
槇文彦は8月6日、周辺道路が狭いこと等から、8万席規模では災害やテロ予告などに対して、観客の避難誘導が難しいと危険性を指摘した。W杯以外で満員にできるイベントは少ないと見られ、一部を仮設席とし常設は約5万席程度に縮小すべきとの意見もあった。
新コンペの「業務要求水準書」(3-4)によると、2012年五輪の開催時・その後ともに、車いす席と同伴者席を約450席ずつ置く計画(パラリンピック期間のみ増席し「実質席数」全体の1.2%以上を満たす)である。日本サッカー協会などが従来から訴えていた「可能な限りピッチに近い臨場感のある観客席」との条件も明記された。
木材の調達
選ばれたA案には木材が多用される予定。これまでの五輪会場で使用してきた木材は、第三者機関による「国際的な森林認証」を取得することが標準になっているものの、日本国内では認証された木材の流通量自体が少ないという指摘がある。
都営霞ヶ丘アパート(1961年建設・約300戸)が、観客の滞留空間とするため取り壊す予定となった。住民(多くは高齢者)を立ち退かせ、なじみの無い近隣の都営住宅へ抽選で転居させることで、地域のコミュニティが壊されることが懸念された。現在3DKに住む人なども、単身者の転居先は1DKと決まっているという。
反対住民や支援者でつくる「霞ヶ丘アパートを考える会」などの有志は2014年7月15日以降、東京都に要望書を何度も提出している。
景観問題
計画見直し前からの指摘に、景観問題があった。
建築家の槇文彦が日本建築家協会の機関誌『JIA MAGAZINE』295号(2013年8月号)[286] に、論文『新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える』を寄稿。主に明治神宮外苑における景観保護の観点から建替計画を批判したものだった。その後、建築家、都市計画家、学者、政治家、マスコミ、市民などからも様々な視点による建設計画の問題点についての指摘・批判が相次ぐようになった。
「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」は、作家の森まゆみを中心として2013年10月に結成された市民団体で、建替計画反対の中心的な役割を担ってきた。原科幸彦・千葉商科大学教授は建替計画を科学的に検証する「参加と合意形成研究会」を2014年7月から開催してきた。2012年のコンペで選ばれたザハ・ハディドと以前から親しい関係にある建築家の磯崎新も、建設計画への苦言を2014年11月に表明した。
2008年の北京や、2012年のロンドンなどの過去の五輪の開・閉会式会場には、大きな広場が周辺に存在している。しかし、狭い敷地の新国立の周辺には、その余裕が無い。周辺道路から見た歩行者目線も、競技場の全体像が分かりにくく、巨大な壁が目の前に迫ってくるような圧迫感があるのではないかと指摘があった。
2012年のコンペでは模型の提出は求められず、鳥瞰図のみで審査が行われたため、周辺との調和、周りからの見え方などが考慮されていない。その募集要項では「最高で70m」と、当時の都の高さ制限の倍以上の高さを認めていた。2015年8月の基本的考え方では、再コンペに向けて「周辺環境等との調和」がテーマに掲げられたが、「業務要求水準書」(3-5)では変わらず70m以下とされた。
神宮外苑周辺は、風致地区に指定されており、建物の高さ、容積率の規制も景観を守るためのものだった。国立競技場の敷地は「高さ20m、容積率200%」だったが、建替計画にともない、東京都都市計画審議会は2013年6月17日に「高さ75m、容積率250%」に緩和した[169][297]。東京都土地利用計画課長の飯泉洋は、「緩和してもこの地域の風致を侵す計画にはならないと判断した」「今回は風致地区の一部を再開発等促進区としました」などと語った。なお、国立競技場付近には「千駄ヶ谷インテス」や「オラクル青山センター」など、高さのある建物も幾つかは存在し、JSC本部の移転先として建築予定のビルや岸記念体育会館の新会館も同様である。
2014年5月28日の有識者会議(第5回)の配布資料では(6月18日に訂正資料が発表)、旧国立で最も高い部分は、バックスタンドの最上段で地上から27.76m(フェンス部分込みの高さ)で、照明塔の高さは52.32mだった。いずれも、前述の20mの規制を「特例」で超えていた。一方、ザハ案は一番高い部分で70mとされたが、競技場の東側(絵画館側)は西側(東京体育館側)に比べると傾斜地で地上面が高いため、東側から見た高さは62mになる予定だった。スタンドの位置は、既存の競技場に比べると少し西側に寄るため、絵画館側から見た景観を損なうことはほとんど無いとJSCは主張した。
周辺の樹木
日本学術会議によると、建設地の既存樹木は、1545本が伐採、219本が移植される予定である。しかし、ザハ案の緑化計画では、移植樹は1本のみ(天然記念物)であり、74本は人工地盤上へ移植するとし、残り144本は明示されていなかった。2015年9月1日発表のJSC「業務要求水準書 参考資料」には、現存樹木と移植樹木のリストが含まれた。
同会議の「都市と自然と環境分科会」(委員長:石川幹子・中央大学教授)は2015年4月24日、周辺の人工地盤(敷地が傾斜地にあるための対応)と地下開発をやめることを求める提案を発表した。人工地盤では、樹木が根を張るには地中の深さなどが不十分で、持続的な生育は難しいという考えに基づく。地面から直接植樹して森として整備し、さらに渋谷川を再生するべきという内容だ。この案では、気温や湿度などから算出する「暑さ指数」が競技場周辺で「最大4.6度」低くなるとも主張した。
また、国立競技場がある神宮外苑は、東側に赤坂御用地、北西側に新宿御苑、南側に青山霊園が存在し、これらの広大な緑地帯やオープンスペースによって、東京都心のヒートアイランド現象を抑制する効果をもたらしている。しかし、建替によって悪影響を及ぼし、気温上昇につながるのではという指摘もある(従来より建物が高くなると周辺の風の流れが阻害されるため)。
東京五輪後の活用
2016年12月29日のスポーツ報知の取材によると、東京五輪終了後の2021年以後にこれまで本拠地として特定のチームの使用を認めていなかったJリーグのクラブの本拠地として使用する方針を固めたと報じられた。
旧競技場では、原則としてサッカー日本代表やJリーグカップ、天皇杯決勝、ラグビー早明戦を初めとする主要大会、並びにやむを得ない事情で本来の本拠地での開催ができない場合に各クラブが使用する程度に限られていた。上記の理由は施設の収益確保の観点とされており、同新聞の取材を受けた日本国政府の関係者は「Jリーグのクラブの本拠地が23特別区にないのは今後の日本サッカー界の発展にはつながらない」と指摘しており、そのうえで「一から新しいクラブを作るのが難しいというのであれば、既存クラブの移転が可能か検討している」としており、その有力な候補として、現在東京都をホームタウンとしているFC東京(スタジアムは調布市にある味の素スタジアム)と、茨城県鹿嶋市とその周辺4市(計5市)をホームタウンとしている鹿島アントラーズ[注 9]の誘致が有力だといわれているが、既存クラブを移転させることになる場合、サポーターからの反発が予想される。特に、既存クラブが他の都道府県に本拠地を移す場合は、Jリーグ規約第21条で「原則としてホームタウンの移転は認めないが、やむを得ない場合はホームタウンの変更(移転)1年前までに、その理由を書面で示し、理事会で承認を得ること」とする取り決めがあるため、それの承認を得る必要がある。
この報道を受けて、FC東京の大金直樹社長は「今すぐに判断しろといわれてもできないし、何とも言えない」としたうえで、「東京にサッカー専用スタジアムをという、クラブの思いとは合致している」とする見解をスポーツ報知のインタビューで述べた。
また併せて命名権の公募を検討していることも2016年12月30日の取材でわかった。基本的には「新国立競技場」の名称を使わず「東京オリンピックスタジアム〇〇」と命名権協賛企業名と合わせた物などが有力だとされている。これも上記のとおり五輪後のスタジアムの収益確保という観点があり、2015年5月には当時の文部科学大臣である下村博文が同じ意向を示していた。
後述の補助競技場整備の問題で、東京五輪終了後は球技専用のスタジアムとなる予定であった。2017年8月25日、日本サッカー協会はスポーツ庁の作業部会と意見交換し、東京五輪終了後はサッカー日本代表戦や天皇杯、ラグビー早明戦、全国大学ラグビーフットボール選手権大会、Jリーグカップ、全国高等学校サッカー選手権大会などの開催を想定していることを伝えた。同年11月14日、球技専用のスタジアムにすることを正式に決定。東京五輪・パラリンピック終了後に改修工事を行い、2022年後半以降の使用開始を目指す。
2020年1月1日に開催予定の第99回天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会決勝戦が新国立競技場のこけら落としとなる予定。
2019年4月23日、日本スポーツ振興センター(JSC)は運営権を民間事業者に売却するにあたり、命名権事業などを可能とする方針案を初めて公開した。JSCは方針案を元に民間への意向調査を行い、同年夏までに事業スキームを固めるという。民間業者の選定は2020年秋を予定している。
2019年7月4日、東京五輪終了後も陸上トラックを存続させる方向で政府や日本スポーツ振興センター(JSC)が調整していることが判明。関係者によると球技専用のスタジアムでは収益化が見込めないことと、陸上トラックを存続させた方がコンサートを開催させる際に会場設営や運搬に便利だということから、日本スポーツ振興センター(JSC)が聞き取り調査した民間業者から存続すべきとの声が寄せられていた。
2019年7月19日、日本サッカー協会の田嶋幸三会長が新国立競技場の民営化について、運営権取得に関心のある事業者へのJSCの意向調査に応募したことを明らかにした。田嶋会長は「新国立を負の遺産としないためコンセッション方式に興味がある。競技団体として唯一手を挙げた」、また「コンサートも年に7回から10回しかできない。どうやって収益を上げていくか知恵を出し合わないと。サッカーでできること、欧州でのスタジアム運営方法のノウハウも含めて提案できる」と話した。
過重労働
工事を請け負った建設会社に勤務、現場監督の新入社員の20代の男性が2017年3月に失踪、4月に長野県で自殺した遺体が発見された(亡くなったのは3月と推定)。会社側は当初「規定内の80時間」と言っていたが調査の結果、月間の残業時間が200時間を超えており、過重労働が日常化していたとみられる。これを受け厚生労働省が実態調査を行うと表明した。

見送られた課題

陸上サブトラック
「選手の練習用サブトラック」を仮設、すなわち五輪後に取り壊すことでは旧国立同様、規格上、陸上の国際大会などを開けない。当初は隣接地での常設案があったが結局、仮設の予定とされていた。2012年4月の有識者会議傘下「施設建築WG」第1回では、当時の東京都都市整備局技監・安井順一(現・都市整備局長)の「必ずしも恒久的な施設である条件ではない」との発言もあった。
2015年7月の計画白紙を機に、日本陸連などが常設を改めて訴え、近隣の軟式野球場・テニスコートの再整備による設営要望などもあった。
しかし、8月28日の「新整備計画」では競技場の「徒歩圏内に仮設で設置」となり、聖徳記念絵画館の向かいが図に示された。また、競技場自体、五輪後は固定席での8万席規模への増設も想定され、完全な球技場となる可能性がある。
なお旧国立の時代の場合は、通常は隣接する東京体育館付属の陸上競技場と、近接する代々木公園の敷地内にある陸上競技場を陸上用補助トラックとみなし、日本陸連第1種公認を受けていたが、前者は直線100mと周回200m×5レーンしかなく、後者は双方の施設の移動距離がかかる。そのため1964年の東京オリンピック、1991年の世界陸上ともに、上記とほぼ同じ神宮外苑の軟式野球場に仮設トラックを設けて対応していた。
また、陸上競技用の補助トラックの常設化が難しいため、陸上トラックを撤去したうえで球技専用スタジアムとして機能することも検討されており、その場合、当地の代替となる陸上競技場の機能を味の素スタジアム、あるいは駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場を整備して使用する案が有力視されている。
開閉式屋根
断念
2015年8月の「基本的考え方・新整備計画」にて、屋根は観客席の上部のみ(「トラック上部に観客席を増設した場合にも対応」)と決定。開閉式屋根(前回コンペでは必須条件だった)は、断念となった。
なお、「施設の機能は原則として競技に限定」とも決まったが、遠藤五輪相は「スポーツ競技しかやらないという意味ではない」と語った。下村文科相が5月、「年間10回以上コンサートを開ければ黒字になるというので、(開閉式)屋根を作ろうということになった」と、主用途・経緯を明確にしていた。2014年にはJSCが、集客創造研究所(所長:イベント学会の牧村真史)に年間収支を依頼し、屋根有りで約4億円(50 - 46)、屋根無しで△6億円(38 - 44)と試算された。
課題点
当初、近隣への騒音でコンサート回数が限られた旧国立からの脱却が目指されたが、曲線の多いザハ案では、ガラス繊維でなく折曲可能なC種(可燃性)膜材を選択。そのせいか、遮音性能は15 - 20デシベル程度(一般的なコンサートは100デシベル)に過ぎないとされた。また、C種でもポリ塩化ビニール等の場合は耐久性も不安視された。密閉式ドーム屋根以上に、雪の重さ対策も課題となった。
有識者会議では鈴木寛などが開閉式屋根を推した。傘下の文化WGメンバーでは、都倉俊一座長がザハ案での残響時間を2秒程度への改善を要望し、残間里江子は相次ぐ首都圏施設の建替による会場不足(「2016年問題」)も後に指摘した。
大和一光(旧国立の元・場長)によると、2013年頃の旧国立の年間維持費(約5億)のうち約2億が嵐のコンサートによる収入だったという。商業利用の面で屋内施設の公益財団法人日本武道館と比較されることもあるが、新国立を運営するJSCは独立行政法人である。
球技では、天然芝への悪影響が不安視された。実際、日本のの開閉式サッカースタジアム(国外でもシンガポール・ナショナルスタジアムなど)では、芝生の育成に苦労している。晴天時に屋根を開けて直射日光を取り込んでも、ドーム構造自体が、日照や風通しが悪くて水分が飛びにくい蒸れた環境であるなど、難点があるとされる。また、大型送風機での内部空気循環も、維持管理の手間が指摘された。
構想再浮上
スポーツ報知の取材によると、2020年の五輪後、収益や稼働率を上げる観点から、フィールドを覆う屋根の設置を検討していることが分かった。これは大会後民間委託による運営(コンセッション)を検討する過程の中で検討されており、屋根設置などはそのコンセッションにより委託される事業者の負担が有力だという。屋根を敷設することになれば、コンサートなどの開催は可能だが、騒音問題が懸念されてしまう。また密閉式の屋根にしてしまうと、技術的な問題から、天然芝の養生が困難であるため、人工芝への張替えなども必須とされるなどの課題がある。

旧計画(ザハ・ハディド案)

2012年の国際コンペで一旦選ばれたザハ・ハディド案。サドル型スタンドを採用。
座席間隔は、国際試合の標準とされる500mmが理想だったが、8万人規模実現のため480mm(一部は460mm)基準とせざるを得なかったという。
設計体制・施工体制
ザハ事務所(ZHA)は「デザイン監修」としての参加だった。
設計(ZHAと4社)
ZHA
内山美之(東京)、パウロ・フローレス(ロンドン)、ジム・ヘベリン(全体統括)
設計JV
日建設計(構造)(全体統括と許認可)
梓設計(意匠)(建築全般)
日本設計(設備)
アラップ(構造)(環境シミュレーション、ファサード・エンジニアリング、屋根構造)
この他にZHAの依頼で、開閉式屋根の専門家・ドイツの構造エンジニア会社、シュライヒ・バーガーマン・パートナー事務所も、コンサルタントとして加わった。「基本設計」ではZHAから10人と設計JVから40 - 50人、「実施設計」ではZHAから6 - 8人と設計JVから約100人が参加したという。
施工(2社)
大成建設(スタンド工区)、竹中工務店(屋根工区)
「新国立競技場 発注者支援業務 プロジェクト取組体制」も設置された(2013年8月時点)
3社のJV - 山下設計(建築意匠、建築構造、電気設備の各検証)、山下ピー・エム・コンサルタンツ(全体マネジメント、機械設備検証)、建設技術研究所(土木検証)
その他 - 川口衞構造設計事務所(構造アドバイザー)、尾島俊雄研究室(環境アドバイザー)
キールアーチと地中構造物
屋根(正式な呼称は開閉式遮音装置)を支えるための、2本の弓状構造物「キールアーチ」。日本では開閉式ではないものの、岩手県営体育館、埼玉スタジアム2002、豊田スタジアム、レベルファイブスタジアムなどでも用いられている。しかし、ザハ案は大規模かつ、長さに対しては低すぎるため不安定で、建設が困難という専門家の指摘もあった。
広がろうとする力を止めるために、周囲をクロスタイやサイドストラット、ミニサイドストラットでも支える構想の他、ケーブルでアーチ両端を結び、地中構造物の「アーチタイ」(鉄筋2300トン・コンクリート2万5000m3を使用とも)で固定する設計だった。当初は「スラストブロック」を用いる予定で、付近の都営地下鉄大江戸線(地下30m程度)との兼ね合いが指摘された。屋根工区全体の鉄骨重量は約2万トン・約200億円といわれ、約3万トン・長さ370m・断面の直径7mという試算(森山高至ら)もあった。
アーチは、内部が骨組み有りの空洞で、換気ルートとしても活用。

改修案・代替案

改修案の見送り
JSCは当初、改修による旧国立の使用継続を検討していた。2008年の耐震診断結果を踏まえ、2010年に久米設計に改修計画の立案を発注し、2011年3月に「国立霞ヶ丘陸上競技場耐震改修基本計画」が完成した。内容や規模が異なる計3案のうち、最も費用がかかる収容人数7万人規模への大規模改修案では、改修費は777億円(消費税は含まず)と見込まれた。
しかし、以下のような理由が懸念され、改修でなく建替となった。
外観・コスト面 - 1964年の東京五輪開催前に増席拡張した、北東側のバックスタンドの一部が道路の上に突出しており、東京都から既存不適格の指導を受けていた。8万人規模の実現には、これを減席した上で西側・南側スタンドの大幅な増席が必要だが、その結果大きく歪んだ形になると、JSCは主張した。耐震改修のみを想定したバックスタンド自体も、共用期間が約30年と新築の半分程度で、再整備が生じることも、長期的なコストが割高とされた。さらに、近隣の聖徳記念絵画館への日影規制も不適合となっていた。
内部の狭さ・耐震補強 - 鉄筋コンクリート(RC)柱へのコンクリート増し打ちや、柱間への耐震ブレース増設などの補強工事では、ほとんどの柱が太くなる(JSCによると約3倍)。これにより、競技トラック付近や控室が狭くなったり、練習走路の入口にブレースが現れて動線が損なわれるなど、パラリンピックの運営も含めた問題が、JSCから指摘された。改修案では地下に一定の空間を確保したものの、奥行きの不足感が否めなかった。旧国立では、飲み物などは回廊の壁に在庫を積み上げ、ゴミは収集のタイミングを工夫して仮置きを無くすなど、「バックヤード空間」も不足していた。また、JSCは陸上トラックを9レーンへ改修できない点も言及したという。大和一光(旧国立の元・場長)は2013年11月、「老朽化」以外にも「ホスピタリティ」「天井の低さ」「メディアセンターがない」などを、新築せざるを得ないと考える理由に挙げた。
2011年2月には、超党派議員連盟の「ラグビーワールドカップ2019日本大会成功連盟」が総会で、8万人規模で再整備すべきと決議した。同年6月にはスポーツ基本法が国会で制定され、翌2012年に策定されたスポーツ基本計画では、JSCは「国立霞ヶ丘競技場等の施設の整備・充実等を行い、オリンピック・ワールドカップ等大規模な国際競技大会の招致・開催に対し支援する」と定められた。JSCは、「相当にアクロバティックな手法を使わない限り、8万人規模を改修するのは不可能」と判断し、改修案を断念して、全面的な建替を決定した。
しかし、批判の声が増えてから、旧国立を保存・改修して使用し続けるべきだとの主張も相次いだ。建築家の森山高至、今川憲英、伊東豊雄、大野秀敏らは、それぞれ独自の改修案を発表した。日本建築家協会(会長:芦原太郎)は2014年5月に、解体の見直しを求める要望書を文科省と東京都に提出した。
槇文彦は「私は保存という情念に問題を託すよりもまず、現在案を徹底的に批判する立場を取っている。もちろん保存改修案には不賛成ではないが、現国立競技場が解体されたら、これまでの真剣な議論が水の泡になってしまう。つまり、『もう何もない。いまさら何を言うのか』と、事業者側は言うに違いないからだ。私は更地になってからでも、いろいろな考え方があるのではないかということを強調したい」と発言。その上で、独自の対案を2014年8月に発表した。
しかし、2015年5月、旧国立のスタジアム本体の解体作業が完了となった。
代替案
2015年には、民間会社(5月)、前述の槇グループ(6月)、自民党の後藤田正純(7月)などが、低コストの代替案を発表。
7月17日 - 森会長は、コンペ次点案(優秀賞と入選)の検討を提案したが、安倍首相から「そちらの方が(工費が)高いのでゼロからやる」との返答があったことを明かした。他の最終候補案の多くも、1300億円超えの可能性があったともいわれる。
ザハ案コンペの技術アドバイザー・和田章が開閉式屋根を支えるのに優秀賞(コックス案)では部材が細く無理で、ザハ案では可能だと当時答えたという。さらに有識者会議(第6回)にて「キールアーチ工法こそ最善策」と述べた。また、最終11作品の中で他に実現性のあるものは、山下設計と伊東豊雄の案だけと、検証委のヒアリングで語った。
ザハ案には部分的な(南北の逆転なども)修正が加えられ、コンペ要項にもデザイン変更が必要な場合は、不合理に拒絶できないとも書かれていた。肝心のキールアーチに関しても、なぜザハ本人に提議しないのかと指摘もあったが、ザハ事務所のジム・ヘベリンは「スタンドと屋根を並行して施工できる」など、その有用性をアピールし続けた。

関連組織

有識者会議
国立競技場将来構想有識者会議。女性メンバーは皆無だった(WGには数名いた)。
計6回(2012年3月6日・7月13日・11月15日、2013年11月26日、2014年5月28日、2015年7月7日)開かれ、2015年7月23日に解散した(メンバーだった舛添都知事自身が在り方に疑問を呈してもいた)。
「施設建築」「スポーツ」「文化」の下部組織3ワーキンググループ(WG)から、コンペ前に計128項目の要望が寄せられ、電機メーカーなどから最先端技術の導入案も集まった。なお、民主党政権下の有識者会議(第1 - 3回)資料は、ほぼ未公開だった。ザハ案が決定した第3回の「議事録(要旨)」は公開されていたが、2015年8月に完全版の「発言録」を自民党行革本部が入手し開示した。
関係閣僚会議・推進室
新国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議。初会合は2015年7月21日。議長は遠藤五輪相で、副議長には菅官房長官と下村文科相が就任。麻生副総理兼財務相、岸田外相、太田国交相も加わった。
内閣官房「整備計画再検討推進室」が事務局として、会議の下に設置された。室長は杉田官房副長官。副室長は和泉総理補佐官、古谷副長官補。国交省から官庁営繕部担当の羽山真一審議官らが加わり、翌22日に長年の友人である遠藤五輪相から要請を受けた舛添都知事は、都の準備局の小山哲司理事らを派遣した。
検証委員会
新国立競技場整備計画経緯検証委員会。6人の第三者で形成。文科省が、計画白紙までの経緯検証のために設置。事務局長は、文部科学審議官(文教担当)の前川喜平。初会合は2015年8月7日。
委員(※は委員長)
柏木昇(東大名誉教授)※
國井隆(公認会計士)
黒田裕(弁護士)
為末大(元陸上五輪代表)
古阪秀三(京大教授)
横尾敬介(みずほ証券常任顧問)
関係者へのヒアリングを実施し、9月24日に報告書を発表した。新計画への反映を踏まえ、タイトな活動となった。
技術提案等審査委員会
JSC内に置き、「公示前」「技術審査段階」「価格等の交渉」の3段階で意見を聴取する。初会合は2015年8月17日。顔ぶれは、ザハ案の施工者選定時にもJSCに置かれた「技術審査委員会」の7名と、同じかは不明。
委員(※は委員長)
村上周三(環境:東大)※
秋山哲一(生産:東洋大)
工藤和美(設計:東洋大) 建築家
香山壽夫(設計:東大) 建築家
久保哲夫(構造:東大)
深尾精一(計画:首都大東京)
涌井史郎(景観・ランドスケープ:東京都市大)
暴力団等排除協議会
2017年1月24日、新国立競技場の建設に関わる業者が協力し、下請けなどへの暴力団の参入を防ぐために設立された。

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